TimberLife株式会社REAL ESTATE AGENCIES
岐阜TimberLife株式会社
不動産業界に入ったきっかけは
私が生まれた家は曽祖父から続く木造住宅工事を稼業としていたので、幼少期から杉や桧などの木材に親しみ育ちました。その影響もあり建築設計の仕事に憧れて大学、大学院で建築学を学んだ後、ハウスメーカーに就職し、建築技術の研究開発に携わっていました。やりがいのある仕事でしたが、結婚して新築アパートに住み始めると、建材に含まれた化学物質の影響で健康を害してしまったんです。当時はシックハウスが社会的問題になる過渡期で、自分と同じような健康被害を他人に与えるような仕事をしていいのかということで悩み、5年間勤めたところで退職。建築設計の仕事を目指した原点である木造住宅の設計を習得するためカナダに渡り、2年ほどログハウスの製造メーカーに勤めた後、2003年に帰国して一級建築士事務所を立ち上げました。
不動産業を始めたのは、起業後すぐに宅地建物取引士の資格を取得したからです。宅建業許可を得てから自社で土地を購入し、建築条件付きで土地の分譲販売もしました。不動産実務の経験はありませんでしたが、中古物件の調査などには建築設計の専門知識を生かしつつ、分からないことは交流のあった他の不動産会社さんに教わりながら、実践を通じて学びを深めていきました。そうした中で難しいなと思ったのがお客様との対話です。よいご提案をするためにお客様が望んでいることを出来る限り知りたいわけですが、お客様自身に自分でも分からない本心がある場合もありますから、そこを引き出すことについて色々と試行錯誤がありました。
不動産業により力を入れるようになったのは、2年ほどハトマーク(全国宅地建物取引業協会連合会)岐阜北支部の役員を務めたことがきっかけです。役員の仕事のひとつに、市民向けの不動産無料相談会がありました。相談会では多くの市民から様々な相談を受けましたが、受け答えをする中で業務に関する新たなヒントや刺激を受けることが多くありました。また、2016年ごろから「地域プロデューサー」として街づくりの活動にも力を入れています。私が育った頃の街のにぎやかな雰囲気も今はずいぶん落ち着いてしまったので、少しでもにぎわいを取り戻したいという思いです。空き家や空き地は積極的に再利用していかないと街の風景がどんどん乱れてしまうので、売買仲介にとどまらず、古民家や空き家を自社で買い取ってリノベーションするなど、自分の持っている資格やスキルを生かした取り組みを行っています。最近では地元の木材倉庫の活用についてご相談を受け、同じ志を持った地域の方々と協力してセルフリノベーションを行い、街づくりの拠点を作りました。半ばボランティア活動ですが、地域の方々と共に取り組みを続けることで街の風景や活力を守り、地域の持続化に貢献できればと活動しています。
TimberLifeはどういう会社ですか?心がけていることは?
当社の強みは一級建築士事務所ならではの専門知識と、街づくりの経験を生かした独自の提案ができることです。たとえば空き家であれば、どういった人をターゲットに売却を進めればいいかといったことだけでなく、改修できるのか、壊した方がいいのかといった建築的な判断もできますから、そのまま売る以外に、リノベーションを行って付加価値をつけて売却する方法や、賃貸にして運用するなどの選択肢もご提案できます。お客様のご希望やご事情をしっかり伺った上で、最もメリットのある回答を導き出すよう努めていますので、「どうしたらいいのか分からない」というご相談が得意なことも特徴のひとつ。最近では相続のご相談も増えていますが、「親はまだ元気だけど、相続の準備は何をすればよいかわからない」といった漠然とした段階でもご相談をいただければ、一緒にどうすればいいのか考えていきます。
空き家や空き地の中には、正直どうにもならない物件もあります。道が狭くて隣の空き家も売りに出ないと、その方の土地だけでは売れないというケースもあって、そうした場合は早めに売れないことをお伝えしなければなりません。つらい役目ですが、「売れるかも」と期待を抱かせるよりいいと思うので、きちんと現実的なお話をするようにしています。ただ、金額が安いから、手間がかかるからということでお断りすることはなく、田舎の古い家だから売れないということでもありません。移住したいというニーズはありますし、また、素人目には「古いから壊すしかないだろう」と思っている物件が、実は宝だったという可能性もありますから、どうせ売れないと決めつけず、まずは相談に来ていただいてプロの目に任せてほしいですね。実際、「壊すのはもったいないですよ」とお伝えすることもあります。先日も相続されたご実家の売却相談で建物を見せていただいたところ、これは改修できるということで戸建賃貸のご提案を差し上げて、リノベーションを行っているケースもあります(2024年現在)。実際に見せていただいて、しっかり対話することでいい方向に進めることができ、お客様にとても喜んでいただけました。
私が仕事をする上で大事にしているのは、相手の話をしっかり聞くということです。お客様の話に耳を傾け、お悩みやご希望を把握しなければメリットのあるご提案ができませんから、聞く姿勢を心がけています。「一方的な提案を押し付けられないか」といった心配はなさらず、安心してご相談いただきたいと思います。
不動産業をやっていてうれしいことや特に印象に残っていることは?
古い空き家の売却に携わると、残置物が残っていることが多くあります。売主様の中には、「他人から見ればただのゴミ」と思われてる方もいます。でも中にはキラリと光るものもあって、それをお伝えすると「実は母が大事にしていたものです」と大切な思い出の品が含まれていることも少なくありません。売主様も事情があって売却するわけですが、思い出がなくなってしまうような悲しさはありますから、売却を機会にいい思い出がよみがえってくる…そういうシーンに立ち会うことができた時に、不動産業をやっていてよかったなと思います。
売却を検討されているお客様へのメッセージ
ぜひ気軽に相談していただきたいと思います。もしかしたらご自身では気づいていない問題も出来るだけ引き出しつつ、解決に向けたよいご提案ができるよう全力で努めたいと思います。お取引の後、「依頼して良かった」と思っていただけるよう、お客様に寄り添った対応をお約束します。
趣味・休日の過ごし方
趣味は釣りですが、魚を釣ることより、幼い頃から親しんできた長良川の川辺で過ごす時間を楽しんでいます。特に夕方のマジックアワーは素晴らしく、鵜飼の漁仕度と夕空の色が刻々と変わっていく風景との一体感は、なんとも贅沢な時間です。そして、夜の帳がおりた長良川の上手から鵜飼の篝火が下りてくる情景には、いつも感動します。篝火の熱を感じながら、鵜匠が操る鵜が鮎を誇らし気にくわえる姿を多くの人に見てほしいですね。読書も好きで、村上春樹さんの「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」は大学生の時から何度も読んでいます。
尊敬する人
岐阜県出身の画家、熊谷守一さんです。素朴な生活をして好きな絵を描き、他者に押し付けることなく、ひたすら自分の世界に没頭した生き方に憧れます。私も大切にできる自分の世界を見つけられたらいいなと思っています。
心がけていること
私はほぼ無宗教でにわかですが、「色即是空」という仏教の思想が気になっています。とても難解ですが、「この世界は関係性でできている。自他を含めた万物は、その関係性の中で一緒に変化しているだけだよ」という哲学的な意味で私は捉えています。そのような思いで自分自身や周囲のできごとを俯瞰すると、細々とした悩みから解放された気分になります。すると、仕事にも遊びにも集中できるようになるので、無意識のうちにも「色即是空・世界は関係性でできている」を念頭におくように心がけています。
会社概要OUTLINE
商号 | まち・土地・建築のRISM TimberLife株式会社 |
免許番号 | 岐阜県知事(4)4477 |
会員 | (公社)岐阜県宅地建物取引業協会 |
事業代表者名 | 近松 慶孝 |
所在地 | 〒502-0911 岐阜県岐阜市北島1−3−11 |
ホームページURL | https://rism8.com/ |
TEL | 050-3695-2447 |
FAX | 058-297-3501 |
営業時間 | 10:00-18:00 |
定休日 | 月曜・火曜日 |
スタッフ紹介STAFF
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代表取締役社長
近松 慶孝