アン・オノメア株式会社REAL ESTATE AGENCIES

神奈川アン・オノメア株式会社

不動産業界に入ったきっかけは？

就職後、社会人として30歳を過ぎた頃に、自身の未熟から人生における大失敗をしてしまいました。その結果、転職と所有不動産の売却を余儀なくされて多額の負債を背負うこととなり、人生を大きく方向転換せざるをえなくなってしまったんです。そうした中、知り合いの紹介で首都圏に店舗を展開している不動産会社に就職することになりました。

 

入社当初はがむしゃらに働いてトップの成績を取りもしましたが、自分の性格的に「売上・成績・ノルマ」重視のやり方が好きではなく、強気の営業スタイルは性に合わなかったですね。そんなある日、中年のご婦人を物件に案内している時、「あなたはどこを向いて仕事をしているの？」という言葉を投げかけられたことがありました。突然のことに驚いて「どういう意味ですか？」とお聞きしたところ、「私が見る限り、あなたは成績も良く、お客様に物件を紹介するのもとても上手なようですが、頭の中では契約の本数や売上だけ考えているのではないですか？　私にはあなたがお客様ではなく、会社の方を見て仕事している気がします。それは本当の営業マンではないですよ」と言われて。この言葉が胸にグサッと刺さり、そこから営業スタイル180度変え、お客様の方を向いた仕事をするようになったのです。売上はトップクラスの成績から半分くらいになりましたね。

 

ただこの数年後に独立した時、お客様のところへご挨拶に伺うと、成績がトップクラスの時のお客様は会っていただけない方もいたのに対して、営業スタイルを変えてからのお客様は、わざわざ出てきて私のことをハグしてくれたり、飛び跳ねて喜んでくれるだけでなく、その後も兄弟や友人など紹介くださる方もいて…しっかり向き合った仕事をすれば、お客様には伝わるものなのだと改めて思うとともに、不動産を探す人、不動産のことで困っている人のためになりたい、地域に根ざして地元のために貢献したいという思いも強くなりました。

 

社名の「アン・オノメア」は、ハワイ語で“地上で最高の場所”を意味する「オノメア」にあやかったものです。それぞれのお客様が、それぞれの“地上で最高の場所”を所有することができるように、という思いを込めています。

アン・オノメア株式会社はどういう会社ですか？心がけていることは？

お客様の不安や心配を拭うことができるようお客様の立場に立って、お客様と同じ目線で考える、ということを常日頃から心がけています。私自身、不動産の購入と売却を経験しているので、お客様に自分の経験を踏まえたアドバイスを行うのはもちろん、売却の際の金融機関の手続きや、不動産関係書類の作成など、細かい部分まで十分にご理解いただけるようにお打合せするスタイルを取っています。自宅の一室が事務所になっているので、周りの目を気にすることなくご相談いただき、じっくり話し合って進めていけるのが当社の特徴だと思います。

 

そしてそのお客様にとって良い方向に進むよう手間を惜しまず、責任をもってお手伝いすることにもこだわっています。物件をお預かりしたら当たり前の広告活動をして終わりではなく、自分の足を使って「売れてほしい」と心を込めてポスティングをしたり、売りやすくするために残置物の片づけをお手伝いすることもあります。

ご相談によっては「売らない方がいい」というお話をすることもあって、賃貸に出した方が後々お客様のプラスになる場合は、正直にお伝えして選択肢を提案することも。目先の利益より、そのお客様のためになる対応をすることが信頼となって、3年後5年後につながってくれればという考えなんです。

 

売却のご相談は悩みを伴うことも多いですが、私は宅建協会の不動産相談員や、相模原市の空き家相談員を委嘱されていることもあり、住み替えなどの売却だけでなく、任意売却のようにご自身が望んでいない売却や、他社で断られた物件など、様々なケースに対応できる経験があることも強みの一つだと思います。実際、ご相談いただく物件の中には手間のかかる難しいものもありますが、よほどでない限り売れない不動産というのはないと思っていますから、私に出来る限りのことを一生懸命やる、ということを続けていきたいですね。

不動産業をやっていてうれしいことや特に印象に残っていることは？

リピーターが少ないと言われる不動産業ですが、当社を信用していただき、ご自宅の購入・売却からお子様やお身内など、数回にわたってご契約いただくお客様もいらっしゃるので、うれしい気持ちというより感謝の気持ちがいっぱいです。

 

4年前のことですが、相続したマンションの売却相談がありました。この物件は、一人住まいの親御様が亡くなられた跡が残っており、室内はゴミ屋敷と化した物件で、当社で残置物の処分から親御様の作った負債の整理、税金の手続きまでお手伝いさせて頂きました。このような複雑な不動産の売却が終わった後に生まれるお客様との一体感や充実感は言葉にはできないものがあります。

 

特に印象に残っているのは、ダブルローンでお困りだったお客様の売却です。そのお客様は新築マンションを購入し、住宅ローンが残っているマンションを売却したいということで、最初は新築マンションを仲介した不動産会社に売却を頼んでいました。ところが6ヶ月経っても売れず、次に別の大手不動産会社に依頼しましたが3ヶ月経ってもダメ。そこで地元中堅不動産会社に頼んでみるも、こちらもダメで結局1年経っても売れず、周り回って当社に話が回ってきたわけです。

 

売れないので業者が変わる度、日にちが経つほど価格をどんどん下げさせられ、ついに住宅ローンの残債を下回る価格になり、困った挙句のご相談でした。当社でお預かりすることになり、「なぜ売れないのか、どうすれば売れるのか」についてお客様と打ち合わせを重ね、販売活動を開始。とはいえ、お客様はハウスクリーニングの費用を出すのも難しい状況だったため、少しでも早く売れれば…と私が妻と二人でトイレや風呂場などの掃除をお手伝いしました。でもその結果、2ヶ月少々で無事売却でき、しかも最初に預けた不動産会社の販売価格よりも高く売れたんです。最後の決済の時、本当に飛び上がるように喜んでいたお客様の姿が今でも印象に残っています。

売却を検討されているお客様へのメッセージ

売却はお客様それぞれに理由があると思います。また不動産は人と一緒で同じものはひとつとしてなく、いいところ悪いところ、メリットデメリットがあるものです。

 

当社では売却依頼を受けたいがために、高い査定額や良いことばかりお話するということはなく、実際に売れる価格をお伝えし、売却される不動産に対して辛口な意見をお伝えする場合もあります。もちろんそれは意地悪で言うのではなく、不動産の売却後、売ったことがお客様の人生にとってプラスになったり、良い方に向くよう考えてのことです。ブランドやネームバリューはありませんが、当社を信頼して声をかけていただいた以上、全力でお手伝いをさせていただきます。

趣味

若い時はスポーツやコレクションなどもしていましたが、今では、毎朝のストレッチや自重トレーニング、神社へのお参りを続けています。最近はスマホアプリで英会話の勉強も始めました。

休日の過ごし方

休日は普段できないような雑用をこなしていることが多いです。片付けや草むしり、車の洗車などしています。

尊敬する人

子供の頃は偉人や著名人の伝記を読んで憧れていましたが、年齢を経た今では、家族のために一生懸命頑張っているお父さんやお母さんを見ると、とにかく胸にジーンときます。

座右の銘

『敵は自分の中にいる』という言葉が好きです。自分で負けそうだったり辛いと思う時、必ず心の中でつぶやいています。若い頃は思うようにいかないことがあると「人間万事塞翁が馬」と思うこともありましたが、今はやっぱり自分自身に負けるのはいけないなと思っています。