エル・シーREAL ESTATE AGENCIES

福岡エル・シー

不動産業界に入ったきっかけは

私が不動産に興味を持ったのは専門学校卒業後、17年間勤めた建設会社での勤務時代にさかのぼります。現場監督を経験した後、営業職に移ったのですが、その頃はすでに地主様の所有空き土地が少なく、景気が落ちてきた頃でもあったため、自分の土地にビル等を建ててもらう提案が難しくなっていました。そこで地主様に土地からご紹介しようと考えて不動産の情報をじっくり見るようになり、いただいた土地の情報を元に建築プランを考えたりするようになったんです。その中で資料をいただいた不動産業者に「まだモノはありますか」「建築に際し、何か問題はないですか」など聞いたりするのですが、「まだ確認していません」とか「そもそもまだ実は正式な売り物件ではない」と言われることも多く、不明瞭で曖昧な情報が多いことを痛感し、不動産の仕事はもう少しキレイに出来ないのか？と思うようになったことと、建設の仕事を一通りやって違うことがやりたいと思うタイミングが重なって、不動産会社に転職することにしました。

 

ところが入社した会社では何も教えてもらえなかったため、建設営業をしていた頃のやり方で不動産業務新規開拓営業していたのですが、私が取った契約の扱いについて会社に不信感を抱き、4ヶ月で退職。思い切って独立し、自分でやっていくことにしました。予想外のスタートでしたが、建設業も不動産業もお客様のニーズを伺いながら進めていく営業や接客は近いものがあり、建設会社時代に土地と建物をセットで扱ってきた経験も大きな支えになりました。とはいえ、独立当初は実務経験が少なかったので、一つ一つの案件を通じて取引の中で実務をこなしながら知識を身につけてきました。

 

独立を決意したのは不動産にまつわる曖昧や不透明を解消し、きちんとした仕事がしたいという思いからでした。物件がまだ正式に売り物ではないのに情報として回ってきたり、まだ取引が可能かどうかはっきりしない情報もありますから、そうしたところを整理してお客様に間違いのない内容をお伝えするのはもちろん、お客様に”条件が厳しい事や耳が痛くなるような事ほど先にお伝えする”ということにもこだわってきました。不動産にはデメリットになる部分もあるので、良い点から伝えて過度な期待を持たせた後にガッカリさせたくないからです。開業から10年以上経った今もそうした気持ちは変わらず、お客様の話を聞いて丁寧に誠実な仕事をする、ということを大事にしています。

エル・シーはどういう会社ですか？心がけていることは？

「どうしてこの物件を売りたいのか？」まずはお客様のご事情をしっかり把握するように努めています。相続や住み替え、金銭的なことなど売却理由によって、引き渡し条件重視なのか、金額重視なのか、スピード重視なのか売り方も変わってきますから、じっくりお話を伺った上で、お客様のニーズに合わせた戦略をご提案するのが当社の特徴です。また建設営業の経験から建物に詳しいことも強みの一つ。中古住宅やアパートなどは物件を確認すると色々な状況が分かりますから、適切なアドバイスや評価ができるものと自負しています。

 

当社では相続のご相談をいただくこともありますが、中には親族間でトラブルになっているケースもあり、その調整をすることもしばしばです。ご相談内容を元に出来るだけ当事者全員に会うようにして、ご相談いただいた方の意向を大事にしながら当事者の方々と話をして接点を探していくという感じです。最初は反対する方がいたり、時にはののしられるようなこともありますが根気よく話をして、場合によっては当事者全員で会う機会を作るなどもしながら、良い形で折り合いがつくようまとめて行きます。正直に言うと労力のわりにお金にならないこともありますが、お引き受けした以上中途半端なことはできません。「やると決めた以上は、やりきる」というのが私のモットーです。「問題が片付いて良かった」とお客様に喜んでいただけますし、解決できたことが自分の自信にもなるので充実感があります。

 

ご相談いただく売却不動産の中に難しい案件もあって、たとえば接道の問題があるといった場合なら、まず調査に行って確認することから始めます。わからなければ同業者や先輩などにも相談しますし、時には下調べをした上で役所に行って話をすることも。出来る限りの手を尽くして解決の糸口を探し、売るための手立てを考えていきます。調査の結果、時間がかかったり、売ること自体が厳しいという事もありまして、その場合は正直にお伝えするのですが、とはいえご相談いただいた段階で「売却が無理そうだから」「手間がかかりそうだから」と無下にお断りすることはないので、どんなことでもお気軽にご相談いただきたいですね。曖昧なことや根拠のない楽観的な見通しを口にすることなく、真摯に向き合って精一杯取り組みたいと思います。

不動産業をやっていてうれしいことや特に印象に残っていることは？

嬉しいのはやはり、様々な課題を乗り越えて無事に売買が成立し、決済が完了した時です。お客様には終わった後でトラブルにならないよう事前に十分な説明を行い、問題点や売買の約束事などは書面にしっかり記載しますから、これまでのところ取引完了後に問題が生じたケースはありません。「売買が無事終わって良かったな」というのは本当に安心します。

 

また、物件として「土地の開発行為」が必要な案件を預かることがありまして、その際には物件を有効に生かすための周辺土地の地上げ、接道協議など様々な課題をクリアするため動き回るのですが、時間をかけて取り組みますから、それらがうまく進んでまとまり、開発行為が可能となって、その結果売買契約が成立した時はとても充足感があります。特に他社ができなかったことを成し遂げた時の達成感は格別なものがありますね。

売却を検討されているお客様へのメッセージ

お客様の中には周辺相場を事前に調べて、ご自分なりの価格を考えている方も多いのですが、私はそれよりも下の価格を言う事もあると思います。たとえば中古住宅の場合、買主さんがそのまま使うならこの価格、スピード勝負で住宅メーカーに売るなら解体費用などが掛かるのでその分下がります、といった形で状況によって売れる価格は変わるので、そうした根拠を丁寧にきちんとご説明した上で、相談しながら売出価格を決めていくようにしています。不動産会社の中には簡単に査定し、お客様に心地よいお話だけをして媒介契約を締結し売り出すところもあると思いますが、実際はそう簡単に行かないことも多いのが現実です。お客様には耳の痛い話だったとしても、本当の所を知った上で考えていただきたいと思っています。

 

しっかりコミュニケーションを取りながら真摯に対応して、お客様にとって最善のご提案ができるよう精一杯努めます。どんな小さなことでもどうぞお気軽にご相談ください。

趣味・休日の過ごし方

最近やっているのは同業者との交流や運動のためのゴルフ。あとは昔からやっているサッカーです。ご縁があって対戦チームとの連携や自分のチーム運営に携わっているので、月１回ほどですが今もプレイしています。子供のころからの夢で、近いうちにW杯を生観戦したいと考えております。あとは読書好きで、近年は歴史小説を好んで読んでます。そのせいかたまに行く旅行先で、ついつい城址見学をやってしまいます（連れの方々はとてもヒマそうで申し訳ないのですが）。

尊敬する人

特定の人物はいないのですが、近年読んでいるいろいろな歴史小説から、例えば幕末だと坂本龍馬や新選組など、相反する立場の人々の生きざまなどは非常に面白くて参考になります。戦国時代だと黒田官兵衛などは、時代を先読みしつつ豊臣秀吉の軍師として、一歩引いた立場で物事を見極めている姿勢は惹かれますね。

座右の銘

座右の銘は「誠実・明瞭・丁寧」です。この言葉は当社のホームページにも掲載しており、仕事をする上で常に大切にしています。建設現場での経験から、この考えを重視するようになりました。問題を先送りにしたり曖昧なままにせず、最初からはっきりさせることで後々のトラブルを防げます。この先も変わらない私のポリシーです。