越境物がある土地を売りたい
相続した土地を売りたいのですが、隣の庭に大きなどんぐりの木があって太い枝が何本かフェンスを越えてこちらの土地に入っていて、落ち葉やどんぐりも大量に落ちています。土地の値段が大きく下がったり売れなくなると困るのですが、私自身は隣人と面識はなく、勝手に切るのもダメらしいのでどうしたらいいですか。
2024年5月16日投稿 七見様
ハウジングサクセス 金子代表の回答
早速ですが越境問題はどこの地域でも起こりやすい事例です。逆に言えばこのような事案の不動産屋の対処の質にもすごく違いが出てきます。一番のポイントはそのお隣さんがどのような方かです。二つ返事でどうぞどうぞ切ってください。なんていう人もいれば、越境していることは棚に上げて勝手に人のもの触るな!なんていう非常識な対応してくる方もおられます。
ファーストアクション間違えると、トラブルがどんどん大きくなってきてしまうので、物事を簡単に考えている営業マンにお願いすることは正直危険です。逆に頭でっかちに考えても行動しないような営業マンも危険です。交渉事はタイミングも重要ですし、接し方はもっと重要です。そして枝や落ち葉だけの越境のお話しだけで終わらせるのも実は危険なんです。枝葉の越境のお話をしているときに、お隣さんには話しついでに解体後にお隣の管が入っていた、境界ブロックがずれていた等あった場合も協力してくれるように先に快諾に漕ぎ付けておくほうが良いです。相手方も越境の事実よりも、同じようなことを何度もやり取りすると機嫌が悪くなり、険悪なムードになりかねません。
上記のように先のことを想定して動ける不動産屋さんに協力してもらうのがベストです。一例として測量を兼ねて土地家屋調査士と測量の話のついでに話ができたりと色々とやり方があります。法律改正で越境していても枝を切ることはできるようにはなりましたが、大事なのは物理的な事よりもお互いの心情なのでボタンの掛け違いにならないように、一人で行動せずに不動産屋等経験ある人に相談して解決するようにしてくださいね。今回のケースで言えば、越境で価格が大きく下がるということよりも、お隣さんの人間性で価格に影響が出てくることがあると理解しておくと良いです。誰でもお隣さんやご近所さんとは平穏に暮らしたいですからね。
不動産企画室土地屋 小関代表の回答
TUNAGERUツナゲル質問掲示板に投稿頂き有難うございます!(株)不動産企画室土地屋 代表小関が、弊社でも実際にありました事例等も併せてご回答させて頂きます。
相続された土地に、隣地からの越境物があるケースは少なくありません。弊社で実際有ったケースは、10メートルを超える杉の木の枝が越境しており、枝等が敷地内に降り注ぐという事でした。似ておりますね。売却目的でしたので、まず始めたことは、隣地の方との現状や経緯の確認です。
少なくとも一番最初は、七見様一人で行うのではなく、売却をご依頼した不動産業者と一緒に伺う事です。越境していること、前の所有者とどんな話になっていたか等々・・・場合によっては、全所有者がある程度承諾していたかもしれませんので。この段階で、良好なコミュニケーションが取れるようにしましょう。その後は、伐採頂きたい旨の相談や時期等具体的なお話が出来ると思います。七見様一人で全て解決しようとするのではなく、信頼のできる不動産業者であれば、適切に対応してくれます。
令和5年4月の民法改正により、越境された土地の所有者が自ら枝を切ることが出来るようになりましたが、あくまでも一定の条件を満たした場合になります。トラブルになってしまうと、売却に大きな影響が出てしまいますので、安心できる不動産業者にご相談頂く事が一番です。弊社での実際の事例では、隣地の方にご理解頂き伐採して頂きました。隣地所有者と良好なコミュニケーションが取れるように、信頼できる不動産業者と進めていく事が大事だと思います。