住宅ローンが使えない老後の住み替えの進め方
築25年の戸建に一人で住んでいます。子どもが戻る予定もなく、家や庭の手入れが大変なので、小さな中古マンションに移りたいです。高齢で住宅ローンが組めないので、売ったお金で購入したいのですがどういう風に相談するのがベターでしょうか。売却と購入を同時に同じ不動産屋に相談できるのか、売却専門の所に頼んで購入と別に相談する方がいいのかアドバイスをお願いします。
回答
まず、売却して次に買うところが近所だっていう設定でお話をさせていただくと、売る方と買う方は同じ所に依頼する方がいいです。というのは情報…売れる金額がどれくらい、手元に残る金額がどれくらい、それをもとに買う金額がどれくらいかってのを全部算出しなきゃいけないので、それを複数の不動産屋さんになっちゃうと情報の整合性が取れなくなって、資金がズレちゃうと住み替えできなくなっちゃうので、必ず…って言い方はないですけど、なるべくは同じ不動産屋さんにお願いした方がいいです。
その不動産屋さんはどう見分けるっていうとあれなんですけど、普通に「売却も購入もやってますよ」っていう不動産屋さんを探すしかないんですけど、どんな不動産屋さんもそれは書いてあると思うので、25年お住まいだってことなので、ご近所つきあいやコミュニティがあると思いますから、自分のご友人たちに「住み替えようと思うんだけど、どの不動産屋がいい？」っていう風に相談して探していくのもいいんじゃないかと思います。
売却を先にしようと思うとまず、いくらで売れて、いくら手元に残るかっていうのを計算しなきゃいけないです。それからその金額をマックスにして、買う物件の金額。売る時にも買う時にも諸経費がかかるので 売れた金額から売りの諸経費を引いて、その予算は買いの諸経費分も入ってる っていう風になるので、売れた金額よりは値段が小さい物件になると思います。
たとえば今、自分の家が2000万円で売れるとすると、ざっくり、売るのに５％くらい、いろいろ諸経費がかかるとして100万円。買う時には物件価格のざっくりいうと1割くらい諸経費がかかると思ってもらうと、 要は2000万円で売れて、売るのに経費が100万円、買う経費がたとえば200万円だとすると、買える物件は1700万円になるんです。なので2000万円で売れるけど、1700万円の物件になるので、今よりちょっと小さくなっちゃうので、それがいいかっていうのと、あとはタイミングが売れたお金を自分の手元に入れようと思うと、今いる家から引っ越してないとお金がもらえないし、次買う所に住もうと思うとお金を全部払わないと住めないので、そのタイミングがすごく難しいです。自分が欲しいなって思う物件が見つかった時に、売りに出してパッと売れてパッと買えればいいんですけど、そうはならないので…それができる人は20％くらい。 あとの8割はどうするかっていうと、一回売却をすると仮住まいをして現金を受け取って、それから探すっていう形になります。そうすると引っ越しを2回しなきゃいけないし、1年仮住まいしなきゃいけないっていう風になると 敷金とか保証金とかを入れると100万円くらい経費がかかっちゃうので、今、2000万円と1700万円から、さらに100万円分の賃貸がかかると、1600万円ぐらいで探さないといけなくなるので、それで本当にいいか。あと方法としては、先に欲しい物件が見つかった場合、そこを買うために家を売るんですけど、家の相場があるので相場より安くすれば早く売れるので「相場より安くするその金額」と、1年くらい「仮住まいする金額」と照らし合わせて、有利な方を選ぶっていう形になります。
ホントにタイミングが合う事の方が少ないので、気を付けてねと言う風になっちゃうんですけど。売って引っ越すのがいいか、賃貸がいいか、そのまま残った方がいいかっていう所も踏まえて、不動産屋さんと打ち合わせするのがすごく大事になってくると思います。あとは売れて中古マンションを買うってことなんですけど、中古マンションを買うのが本当にいいのかどうかも踏まえてその不動産屋さんに相談して、僕もそういう相談がホントに多いんですけど、「買うよりそのまま賃貸の方がいいじゃない？」ってご提案させていただくこともあるので、その辺も踏まえて金額とタイミングを考えていただければいいんじゃないかと思います。
