査定額や適正価格の根拠って?
自宅の売却を検討していて、そろそろ査定を頼もうかというところです。色々調べていく中で、複数の会社に頼むと査定額に差が出ることや、査定額が高いだけで選ぶとなかなか売れないので適正価格がよいというのは分かってきました。そこで質問なのですが、査定額の根拠を聞いて納得できる説明があるか確認しましょうとのことですが、査定額に差があった場合、説明されてそれらしいことを言われたら素人なのでそれぞれ納得してしまい、判断できなくなるんじゃないかと心配しています。査定は2~3社に頼もうと思っているのですが、査定額の根拠と言うのはどういう感じで説明されるんでしょうか。質問してみた方がいいことや、査定してもらう不動産会社を選ぶポイントも教えていただけますとありがたいです。
2024年3月18日投稿 松矢様
あべ不動産企画 阿部代表の回答
確かに複数の会社からそれらしい説明を受けると混乱されますよね。査定額の根拠を示すという意味では、三つ査定方法があります。
①取引事例比較法
近隣の取引事例を収集して、各物件の内容を比較して査定します。
②原価法
建物の再建築価格を推定して、築後年数により償却を計算して現在価値を計算します。
償却年数を木造なら22年とかとする場合が多いです。
③収益還元法
アパートなど賃料が得られる場合に使います。
②は物件価値を算出するためであり、③は投資目的の収益性を算出する方法です。松屋様のご相談はいくらで売却できるかを相談するということでしょうから、①の方法で査定額を提示されます。
各社に話を聞かれる場合に、現在近隣で売りに出されている物件の価格を元に説明をするだけでは無く、いつまでに売却をしたいのかと言うご希望に応じて査定額を提示してくれる人であるかどうかが大事です。早く売る必要があるのか?期間的に余裕を持てるなら売却活動を開始してから実際に売却が出来るまでのスケジュールに応じた査定額の説明をしてくれる人であるか?説明が曖昧と感じる会社には任せない方が良いでしょう。
ハウジングサクセス 金子代表の回答
不動産査定は適正価格が良いというところまでご理解いただいていると説明しやすく助かります。車の査定のように不動産も買取があります。この場合は1円でも高い方が良いですが、一般的に言われている査定額は仲介をして売却する目安額が査定額となっております。
本題ですが査定額の根拠はあるようでないと思ってください。不動産鑑定のように取引ではなく評価を求めている場合はしっかりした根拠の元に金額が算出されます。しかし一般的な不動産取引の場合は人気の需要や不動産の状態によって変わります。鑑定評価よりもかなり高く売却できることもあればその逆もあります。これが査定額が定まらない理由です。
ほとんどの営業マンが近隣の競合物件がこの金額だからあなたの不動産の方が間取り的に需要があるからや広いから等で感覚的な説明をされると思います。査定額に間違いがなければ経験豊富な分、大きくずれないかもしれませんが、査定額が適正価格と離れていた場合にきっと迷われてしまうと思います。よって、査定額の基本ベースは3社に依頼するなら2番目に高いところ、2社にお願いするなら安い査定額を出したところの方が真実に近い可能性が高いです。私はいつも一番最初に営業マンの誠実さを見るようにお話ししますが、他の人(会社)の悪口を言わない(囲い込み等の事実を告げるのは悪口ではない)担当者が第一ハードルクリアだと思います。
現代はAI機能で基本的な金額が算出されます。大きなずれが出ないはずなのに出ている場合は数字の調整をしていると見ましょう。査定額の差は最大で1割程度のズレまでは許容範囲です。すぐに売れる金額なのか長期戦で勝負する金額なのかで考え方が違うからです。魔法の一言のように査定された営業マンに『囲い込みはしませんよね?』『囲い込みをしたらどのようなペナルティを考えていますか?』と最後に聞いてみましょう。囲い込みの有無は他の不動産屋に聞けばわかるので、簡単に判断できるので安心してください。